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【新刊】シリーズ紙礫18血の九月
¥2,200
皓星社編集部コウセイシャヘンシュウブ(編集) 発行:皓星社 4-6 368ページ 並製 紹介 関東大震災は、被災者が朝鮮人を襲った人災として記憶される。 震災後、その教訓から東京市長後藤新平は、大防災都市・東京を建設しようとした。 しかし、虐殺事件は公的調査もなく再発防止の対策は何も取られていない。現在のヘイトスピーチの横行、入管法の改悪などは、失政への不満を再び異質なものや弱者への迫害差別に誘導しようとする悪意が垣間見える。 歴史に恥じない行為は、歴史を直視することから始まる。 シリーズ紙礫第18弾は、関東大震災における朝鮮人・日本の社会主義者たちの虐殺を描いた作品を集めた。震災直後に書かれた数少ない朝鮮人・社会主義者の虐殺を真正面から取り上げた表題作、かわぐちかいじが大杉栄・伊藤野枝虐殺を描いた「謀殺大尉」、中川五郎が虐殺を唄い継ぐ「朝鮮人虐殺三部作」(YoutubeへのQRコード付き)で構成される。 目次 「謀殺大尉 甘粕正彦」かわぐちかいじ 「朝鮮人虐殺三部作」中川五郎 「ゆらぐ大地」江馬修 「血の九月」江馬修 * 解説 皓星社編集部 上記内容は本書刊行時のものです。
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【新刊】シリーズ紙礫17文豪たちの関東大震災
¥2,200
児玉 千尋コダマ チヒロ(編集) 発行:皓星社 4-6 368ページ 並製 紹介 芥川龍之介とその妻の目から見た発生当時の状況。室生犀星、川端康成の目に映じた芥川。京都から被災地・東京へ向かう志賀直哉。泉鏡花の避難模様。竹久夢二、宮武外骨によるルポ。尾崎士郎が書いたモデル小説と、同棲していた宇野千代が見た実態……。関東大震災に関する小説や随筆、短歌、詩、戯曲、体験記などを集めました。俳優・沢田正二郎の体験記「難に克つ」や、在日朝鮮人を主人公にした異色作「皮肉な報酬」(加藤一夫)も収録。 編者による40頁に及ぶ解説、「関東大震災」関連雑誌記事リストに加え、さらに「関東大震災」に関する作品を読みたい人のために、延べ2000タイトルに及ぶ関連作品リスト(「図書」「雑誌」「アンソロジー」の3部構成)へのQRコードを付けました。 目次 芥川龍之介「大震雑記」 芥川龍之介「大震前後」 芥川文「追想 芥川龍之介(抄)」 室生犀星「杏っ子(抄)」 川端康成「大火見物」 川端康成「芥川龍之介氏と吉原」 志賀直哉「震災見舞(日記)」 与謝野晶子「悪夢」十首 与謝野鉄幹「震災」十首など 竹久夢二「東京災難画信(抄)」 谷崎潤一郎「全滅の箱根を奇蹟的に免れて」 宇野千代「生きて行く私(抄)」 尾崎士郎「凶夢(抄)」 泉鏡花「露宿」 岡本一平「かの子と観世音(抄)」 岡本かの子「鎌倉にて遭難」十首 内田百閒「入道雲」 内田百閒「長春香」 井伏鱒二「荻窪風土記(抄)―関東大震災直後・震災避難民―」 宮武外骨「震災画報(抄)」 菊池寛「火の子を浴びつつ神田橋一つ橋間を脱走す」 菊池寛「震災余譚(一幕)」 横光利一「転換期の文学(抄)」 横光利一「汚ない家」 沢田正二郎「難に克つ」 西条八十「エプロンの儘で」 西条八十「大震災の一夜」 加藤一夫「皮肉な報酬」 著者プロフィール 児玉 千尋 (コダマ チヒロ) (編集) 東京都生まれ。成蹊大学文学部日本文学科を卒業後、中央大学大学院文学部史学科西洋史学専攻博士前期課程を修了。現在は大学図書館司書で、東京大学総合図書館、東京国立博物館、国立国会図書館、成蹊大学、共立女子大学等に勤務した。 成蹊大学文学部紀要『成蹊國文』に「関東大震災と文豪 : 成蹊大学図書館の展示から」(2014年)、「紹介・成蹊大学図書館所蔵『丹鶴叢書』」(2016年)を寄稿。 上記内容は本書刊行時のものです。